声優さんのキャラクターソング考察

−歌わなくなったあの人へのメッセージ

 

私は声優さんの歌がとても好きです。

特にキャラクターソングが好きで、作品を見てキャラクターソングを聞いてそのキャラクターや声優さんを好きになることもしばしばあります。

おそらく歌には、台詞以上にその歌い手さんの個性や気持ちがとてもよく表れて、キャラクターの魅力が最大限に引きだされて胸の奥にまでダイレクトに響いてくるので、更に好きになるのだと思うのですが、最近は歌わない声優さんも増えてきてとても悲しく思っています。

声優さんが歌うことをやめてしまう理由の大きな理由に、歌が苦手だからとか、自分が思うように歌えないから、ということがあるかと思うのですが、私は決して下手だとかイメージが違うなどとは思いません。

そういう人ほど、キャラクターの性格や特性を分析して、よりそのキャラに近付けようという努力をしていて、歌う歌によって演じ分けをしているからです。最近は、一般の歌で生計を立てられるようなアーティスト並みに歌唱力のある声優さんもたくさん出てきていて、そういう人がいるからより歌いづらいという気持ちもわからなくもありません。

でも私は、失礼ですがそういう方々の歌を好きにはなれません。

なぜなら、本人の個性ばかりが突出していて、どれを聞いてもキャラクターを意識して歌っているように聴こえないからです。

歌手としてはよいのかもしれませんが、役者(声優)として歌がうまい、とは言えないような気がします。

歌唱力だけを重視するなら、普通にアーティストの歌を聴けばいいと思ってしまいます。

私は、キャラクターソングにはそういったものではなく、役者としての力量を求められるものだと思っています。

最近キャラクターソングを歌わずに、語りだけ参加する声優さんが増えましたが、声優だから歌わなくていい、というのは仕事に対する誠意が感じられないし、人気が出て自由に仕事が選べるようになった声優の、ただのわがままとしか受け取れません。その作品に出ることを決めたのはその人本人なのですから、与えられた仕事はなんでもやってしかるべきなのではないかと思います。

他の人がちゃんと歌っているのに対しその人だけ語りでごまかされたCDなんかは、作品やキャラクターに対しての思い入れも感じられないし、何度も再生して聴かないので、損をした気持ちになるし、そもそも買う気がしないのです。

作品じたいに人気が出れば、キャラクターソングが出るのは普通だと思います。人前で歌わないキャクラクターがいてもいいとは思うけれど、心の中や一人でいるときにメロディのひとつくらい口ずさむことはあると思います。

何でもキャラソンが出てうんざりという人もいますが、そう思う人は聴かなければいいと思います。

歌うことが苦手で仕事に対する姿勢が真面目な人ほど、キャラクターソングに対する批評を気にして歌わなくなる傾向にあるけれど、それ以上に、本当に歌を聴きたいと思っているファンの方がたくさんいるのです。自分の都合ばかりを優先させるのではなく、そういう本当のファンの人たちの気持ちにも耳を傾けて欲しい、歌うことから逃げないで欲しいと思うのです。先日、遥か祭2008というイベントの千秋楽のアンコールで、一時歌うことをやめていた三木眞一郎さんが歌われました。

遥か3で歌わなくなった自分を顧みて葛藤しいろいろ悩んだ末、それでも自ら決断して戻ってきてくれました。

その姿はとても立派でかっこよくて、三木さんの作品やキャラクターに対する思いと、それ以上にファンを大切にしてくれた気持ちがすごく伝わってきて、私も、そこにいらした他のゲストの声優さんや客席同様、あまりの感動に涙してしまいました。

いつも三木さんの歌にはげまされ、癒されてきたので、またこんな日がくるなんて本当に嬉しくて夢のようでした。

本当に、ありがとう!

私は、現在歌わなくなっている他の声優さんにもその時のファンの気持ちを知ってもらいたいし、このまま黙って歌わなくなってしまったあの人のことをただ思い悲しんでばかりいるだけじゃダメだと思い、今こうして呼び掛けます。

もし今この記事を読んで私と同じ気持ちでいる人がいたら、今一度歌を聴きたいという気持ちを素直に手紙にして、出してみませんか?

一人でも多くのファンの人がそうすることによって、もしかしたら耳を傾けてくれるかもしれない。

確実に歌ってくれる保障はないかもしれないけれど、何もしないでいるよりはずっと可能性は高いはずなのです。

どうぞよろしくお願いします。                             

 

コエモエ。管理人

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